キミコイ?


その言葉で、周りは安堵の溜息をついた


よかった…美柚が無事でよかった…


一気に緊張がとけ、俺は力なくよろけた


花蓮はすぐさま表情を真剣な顔に戻し、俺に別れの挨拶を言った


「零央…いえ、お兄様。花蓮はこのまま日本を発ちます。美柚さんに…その…申し訳なかったとお伝え下さい」


そう言い残し、花蓮は病院を出て行った


「自分でいえばいいのに…まったく、素直じゃねぇな」


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