【BL】俺の好きな奴




「マサ…マサ…マサ…マサ……」


俺は小声で“マサ”と何回も何回も呟いた


「かず君?……大丈夫?」


「ん……大丈夫だ。あ、なぁマサ、なんでお前俺のこと好きなんだ?」


マサが“クスッ”っと笑う


…………?


「……マサ?」


「かず君、俺と同じこと言った…」


笑いながら言うマサ


そうだっけ…?


まぁ、でも


「俺はともかく、マサは俺の告白に“冗談だろ?”って言ったじゃん」


そう、俺達が中学生の時、マサにコクったらそう言われた


だから俺、今マサが俺のこと好きって言ってくれるのが嬉しい!けどその反面不思議なんだ


「あぁ…それは……」

「それは?」


「それは……かず君がカッコいいから、からかってるんじゃないかって…」


「は?」

俺がカッコいいからからかってる…?


どゆこと?

マサは斜め下に視線を向けながら話す


「だってかず君、昔っからカッコ良かったじゃん。女子にも男子にも人気あったし…だから、冗談なんじゃないかって…思って……」







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