君に出会った月曜日

私の受験シーズン

それからというもの、時は刻々と過ぎて、ついに冬になった。


塾までの行き帰りがとても寒く、息が白く変わる。


今年は特に寒く、三日に一回くらいは雪が降っている。


「はぁ~、寒いっ!
てか、もうすぐ入試じゃん!
早いもんだね~」


教室に入ってマフラーを取りながら、葉月が言った。


「そうだね、なんか緊張してきた!」


「とか言いつつ、愛奈ならかるーく全勝してきそうだけどね。
『ふふっ、楽勝~』とか言って」


「いやいや、それはさすがにないよ。
私だってそれなりに不安なんだから!」


「大丈夫だよ、常一位とってる愛奈ならね」


最近は、篠原くんの話はしない。


おそらく、葉月も気を遣ってくれているのだろう。


あれ以来、やはり連絡はとれていない。


というか、番号は変わっていないから、とろうと思えばとれるんだけど、発信ボタンを押そうとする度、あの言葉が浮かぶ。


『電話で話すのは、これが最後にしよう。」


でも、でもね。


私は、篠原くんが好きなの。


そう簡単に諦められないよ。


だから、信じてるよ。


いつか、また必ず会えるって。


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