湊くんの秘密。
「蘭ちゃんすごいね…。まさか入ってるなんて知らなかったなぁ」
「あたしもにんじん実は嫌いなんだけどねっ。お母さんがそれじゃダメだからって…この方法使ってたの」
あたしがすごいみたいな言い方されるのは違うと思うし、照れるから。
でも、誉めてくれて嬉しいな。
「俺も今度から擦って入れるよ」
「うんっ!」
これで湊くんのにんじん嫌いが直ったらすごいよね。
ちょっと期待しておこうかな。
「やっぱ蘭ちゃん大好き」
「…っなに、急に…」
二杯目の一口目を口に運んだ湊くんは、さらっとそう言った。
え、えっ。
この展開はなんなのっ!
今、好きとか言われる雰囲気だったの?
ねえ誰か!!!
ちょっ、助けて!
放心状態に陥りながら、突然の告白を無視して
あたしもカレーを口に運んだ。