湊くんの秘密。
「蘭ちゃん俺の告白無視するんだぁ」
食べていた口を止めて、湊くんは顔を上げた。
「そういう、わけじゃっ…」
「そういうわけじゃないのなら、こっちに来てもらえますか、お嬢様」
でたーーっ!執事キャラ!!!
と心の中では突っ込みながらも、席を立ってあたしに手を差し伸べてる湊くんを見上げる。
「こちらって……どこ………」
湊くんからただならぬ空気が放出されてるんですけど?!
なんなの!背中からの黒いオーラは!
「いいからついて来て下さい。
まだ何か言われたいようでしたら、耳元でいくらでも囁きますが」
「結構ですっ」
目は確実に笑っていない笑顔に、背筋がピンとなる。
うわ、絶対やばいよ、この雰囲気。
湊くん手に自分の手を重ねると、さっさとソファに連行された。