湊くんの秘密。



「蘭ちゃん俺の告白無視するんだぁ」


食べていた口を止めて、湊くんは顔を上げた。


「そういう、わけじゃっ…」

「そういうわけじゃないのなら、こっちに来てもらえますか、お嬢様」



でたーーっ!執事キャラ!!!

と心の中では突っ込みながらも、席を立ってあたしに手を差し伸べてる湊くんを見上げる。



「こちらって……どこ………」



湊くんからただならぬ空気が放出されてるんですけど?!

なんなの!背中からの黒いオーラは!



「いいからついて来て下さい。

まだ何か言われたいようでしたら、耳元でいくらでも囁きますが」

「結構ですっ」



目は確実に笑っていない笑顔に、背筋がピンとなる。

うわ、絶対やばいよ、この雰囲気。



湊くん手に自分の手を重ねると、さっさとソファに連行された。



< 107 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop