湊くんの秘密。
「どうしたの蘭ちゃん」
一応聞くけど、あまり無理に話さなくてもいいよ、っていってるように
頭を一定のリズムでポンポンされて、また涙が溢れそうになる。
でも、それが心地いい。
「…ヘンなこと、聞いてもいい?」
「ん…」
「今日発売の雑誌……、湊くんが言ってる好きなタイプって…っ」
そこまで言うと、湊くんは声を出して笑った。
「あーそれ。バレた?」
「バレた?って…」
「率直に答えすぎたよね。蘭ちゃんって丸わかりだし。ちょっと反省してる」
えっ。
あたしが思っていた答えと違って少しびっくりした。
もし、それがあたしだったとしても
湊くんの答えは、『あ、それ蘭ちゃんのことだよー』なんて答えを想像してたから。
『率直に言いすぎた』なんて言われたら、あたしどうしていいかわかんない。
もしかして…取材のとき、ずっとあたしのこと考えてくれてた?