湊くんの秘密。
「でも湊くん…」
「ん?」
「秋期アニメ、これで3本目になるよね…?あたしもすっごく嬉しいんだけど…」
体調とか、学校との両立とか色々心配…。
それに。
湊くんと会える時間だって減っちゃうんじゃないか…って考えてるあたしは
最低だ。
湊くんの仕事、理解してるつもり。
あたしだって声優って職業が大好きだし、尊敬してる。
そんな声優さんが彼氏になった時点で、すこしは覚悟してた。
けど、いざそうなってみると…。
「そうだね…。3本目。だけど俺はまだ高校生だよ。
役に文句言ってられる程、権力なんて持ってないし、与えられた役をやるので精一杯」
さっきの笑顔とは打って変わって、真剣な表情になった。