湊くんの秘密。
見せません!
翌朝、学校に行く途中にあるコンビニで、湊くんが好きそうなお菓子を数個買った。
教室に着いて、それを広げる。
もちろん、湊くんはまだ来ていない。
湊くんが来るまでに書いちゃおうっ。
「えっ、ヤダ、蘭ダイエットしてるんじゃなかったの?」
「だっ…、あたしのじゃないもーん」
そんなあたしを怪訝そうに見つめ、以前から宣言した…はずの
ダイエット話を美菜子はぶり返してきた。
「えー?じゃあ誰の」
「湊くんにあげるのっ!」
あたしの片手にはお菓子。
もう片方の手には油性ペン。
「あー…そういうこと」
笑いながら理解してくれた美菜子は、黙ってあたしを見つめていた。