湊くんの秘密。
VOICE : 05
直した方がいいよ
様子がおかしいと思ったのは、自分の気持ちを胸にしまった日から数日経ったときだった。
普通に湊くんも学校に来ていて、休み時間に2人で話してるとき。
妙に視線を感じると思ってた。
美菜子と騒いでいると、大抵じっと見られるけど、そんな見られ方じゃなかった。
女子特有の、ねっとり…っていうか。
とにかく、いつもと違った視線を感じてた。
最初は気にしてなかったんだけど…、途中で湊くんも何かに気づいたようで。
あたしにこそっと
「…蘭、もう席に戻った方がいいかも」
と言ったので、あたしも頷いて戻った。