湊くんの秘密。



それに美菜子、初めて湊くんのこと『久遠くん』って呼んだ。



いつもは、みゅうくんだったから。



それは、あたしの彼氏の久遠湊として…よろしくってことなのかな…。



美菜子だって教室入りづらいのに、1人で戻るんだ。

美菜子は…強いな…っ。



あたしもそんな風になれたらいいのに。

そしたら、湊くんに迷惑かけることなんて…。



「蘭…」

「………っぁ…」



不意に湊くんの手が頭に優しく乗って、教室で堪えていた涙が一気に溢れ出した。



悔しいよ。

苦しいよ。

寂しいよ……っ。



何で、あたしたちが…っ。



< 155 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop