湊くんの秘密。

恋のチカラ





あたしが落ち着いた後、湊くんは仕事に行ってしまった。



寂しくないと言えば嘘になるけど、あたしは頑張るって決めたんだ。



泣くのは、もうおしまい。



絵麻ちゃんたちに何を言われようと、あたしは大丈夫。



頑張ってる湊くんがいるから。

だからあたしも頑張れる。



恋のチカラってすごいんだから。



昼休みに教室に戻ると、あの雰囲気は嘘だったかのようにみんな普通だった。



ただ、あたしと美菜子は湊くんみたいに空気ような存在にみなされてると思う。



「美菜子…っ、大丈夫だった?」



ひとりでお昼を食べていた美菜子に近づく。



「大丈夫。だけど風当たり強いかな」

「…そう…」

「久遠くんは?」

「…お仕事」



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