湊くんの秘密。
美菜子は、小さく『そっか』と言ってあたしの肩をポンと叩いた。
昼休みも終わって、眠くなる午後の授業。
後ろの方の席のあたしは、皆の姿がよく見える。
眠くて首が下に落ちてる人。
確実に内職してるような人。
手紙回して、話聞いてない人。
先生がこっち見てるっていうのに、よく手紙なんて回せるよなあと思っていると
カバンの中で、小さくケータイが鳴る音が聞こえた。
一回、ヴーっと鳴っただけだからメールだ。
ケータイ禁止の学校ではないけど、一応先生の目を盗んでケータイを覗く。