湊くんの秘密。
「…ちょ…っ、照れるからやめて…」
何で沈黙の後に、こう……っ!
爆弾みたいな発言するかなぁ…っ?!
「だって本当にそう思ってんだもん。なんならもっといい声で言ってやろうか」
!!
「やっ、それ、ほんとやめて!耳が死んじゃうからっ!イケボすぎて耳が壊れるから!!!」
両手で耳を押さえると、湊くんは声を出して笑った。
すっと肩が軽くなって、湊くんがあたしから離れる。
「もうそろそろ行くか。俺は少し経ってから行くから」
「ん。わかった」
朝の幸せタイムが終わりを告げる。
やだな。教室入りたくない…。
絵麻ちゃんに、会いたくない…。
重い腰を上げて立ち上がったとき、ぐいっと腕を引かれた。
もちろん、湊くんの方に。