湊くんの秘密。
「あー、ねえ。そういえばさあ」
美菜子が思い出したように口を開いた。
油性ペンから匂う、独特の匂いが鼻にツンとくる。
「今年の文化祭、なんかゲストで芸能人か誰か?来るらしいね」
「え?!そうなの?誰だろ?!」
「…さあ。それはまだ公表されてないみたいだよ」
カチッと音をたててペンのフタをしめると
そのペンを湊くんに向かって投げた。
「あっぶねぇな〜…」
「それくらいキャッチしなさいよ」
「蘭に当たったらどうすんだよ」
ードキッ。
「あたしコントロールいいから大丈夫〜」