湊くんの秘密。
「お〜っ!これ、結構力作じゃないっ?!」
数日かかって模造紙担当のあたしたちは、やっと模造紙を完成させた。
湊くんに持たせた模造紙2枚と、湊くんが持てない分を黒板に貼り付けた。
あ、持たせたのはあたしじゃなくて、もちろん美菜子。
「さっすが長い時間かけただけある、コレ!」
「なんかわらび餅食べたくなってきちゃったよ…あたし」
模造紙には
わらび餅の歴史や、世界のわらび餅に似たデザートなどを調べてまとめたりした。
「おふたりさん」
2枚の模造紙の間から、湊くんがヒョコッと顔を覗かせる。
「俺さすがに手が痛くなってきたんだけど」
「まって、まだ全部見てないんで」
美菜子が手の平を湊くんの方に向けて、待ってのポーズをした。
美菜子また湊くんをいじってる…。