湊くんの秘密。




「お風呂でお湯に浸かってるときに、腕マッサージしてね」



とりあえず今少しだけでも、と思って

自分がいつも腕にやっているマッサージをしてみる。



あたしも運動は全くしないから、スポーツテスト後とか本当に辛いんだよね。



だから、自分でマッサージとか検索して覚えたんだ。



「……らん、」

「ん?」



腕に触れていた手を止める。



「…ちょっと、俺、ヤバい」

「……え?」



どういう意味?



うつむく湊くんの顔を、少し覗き込んで見てみるとほんのり顔が赤い。



「蘭から触られるとか、今まであんまり無かったから…なんていうか、」



その言葉で、やっと状況を理解した。



「わああっ、ご、ごめんねっ、」



わ、もう、何やってるんだろう!

つい痛そうだなって思っちゃって…っ。



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