湊くんの秘密。
こんな大勢いる中で深々と頭を下げる湊くんは一体どれだけの決心をしたんだろう。
考え出すと、止まらなかった。
「…ヤバッ…、なんか、感動した…」
あたしの後ろで、小さくこんな声が聞こえた。
「……湊くん、…ありがとう…」
あたしも小さく、湊くんの頭に向かってつぶやいた。
…ねえ。
湊くんは一体いつからこの計画をしてたの?
嬉しすぎて、涙が終わりを知らないほど溢れ出てくるの。
「…っ、すいません!お時間ありがとうございましたっ」
笑顔で頭を上げた湊くんの目が、少しうるっとしてた。
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イベント終了後、あたしはまた校長室に足を運んだ。
あれから湊くんは完全に登場してきたときと同じようなテンションに戻って
司会者の人とトークを初めていた。
「…湊くん、いる?」
ゆっくり部屋に入ると、マネージャーさんはいなかった。