湊くんの秘密。
こうして、声優とただの一般人という関係に戻るのはなんだか恥ずかしい。
メールも電話も、ぎゅってするのもキスもするのになんか恥ずかしい。
「やだーあたしどんな顔でみゅうくんとハイタッチすればいいわけー」
「ははっ。普通にやればいいじゃん」
「普通ってナニ?! その普通があたしにはわからない!!」
そこは湊くんがプロなんだから、湊くんに任せておけばいいのに。
『せめてまだ握手会のがよかった…』とブツブツ言ってると、
すぐに順番は来た。
今回は美菜子が先。
「ほらぁ、いってらっしゃい!」
「あーもうっ。蘭のばーか!!」
嫌々歩き出した美菜子の背中を見て笑った。
確かに、今更2人がハイタッチとか笑える。