湊くんの秘密。

あたしもぎこちなくなってしまったハイタッチをすると。



一瞬だけ…

指と指の間に湊くんの指が入って、ぎゅっとされたような気がした。



びっくりして湊くんを見ると、子犬のような笑顔でこっちを見てて。



「…みな「しーっ。ヒミツだよ」



と、無声音で言われた。



わ、

わ。



一瞬で顔がぶわっと赤くなる。



最後にあたしが手を振って別れようとしたら、

湊くんは笑顔で振り返してくれた。




……ずるい。



あの笑顔、犯罪級だ。



すぐ近くで待っていた美菜子に『ドキドキが止まんない…』



って真顔で言ったら、『あっそう。あたしは変な汗が止まんないわ』

と、言われてしまった。