湊くんの秘密。
チョコとはちみつ
次の日の朝、いつも通り階段を登ろうとしたとき。
「らーん」
階段下から、大好きな…愛しい人の声がした。
うそっ…
湊くんがいる…!!
必死になって、登った階段を引き返す。
会いたい。
会いたい。
途中転びそうになって、心臓が飛び出そうになった。
湊くんは階段下で壁にもたれて座っていて。
顔を見た瞬間、湊くんに飛びついた。
「わ、どした?」
湊くんの手で、頭を撫でられて目頭が熱くなる。
やば、泣きそう…っ。
でも、泣いちゃだめだ。
涙をこらえるために、あたしは腕に力を入れた。
「いたい痛い、背中の骨が痛い」
「えっウソ。ごめんっ…」
ぎゅってしすぎた?
焦って湊くんから腕を離そうとしたとき。
「あー離さなくていいから。 力弱めてくれれば」
腕を引かれて、また抱きついた状態に。