湊くんの秘密。



あたしの口の中を転がる飴。



「ちょっと〜、なんのためにあたしが湊くんにこの飴あげたと思ってるの…」

「はははっ」

「笑い事じゃないっ。意味わかんないし!!」



もう。

あたしが袋の中からまた新しい飴を出そうとすると、その手を掴まれた。



「じゃあ蘭は何のために、俺が蘭の口に入れたと思ってるの?」



いきなり湊くんの声がセクシー系の声に変わって、背中がゾクッとした。



「しっ知らない!そんなの!」

「…こういうためだよ」



そう言って、またあたしの口を塞ぐ。



そして、あたしの口から飴を奪った。



わ、わ…っ。



顔がまだ熱くなる。

どこまで熱くなるの、あたし…っ。



湊くんがあたしにしたかった目的がわかると、余計に体に熱が溜まる気がした。



こ、れは…やばい、です…。



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