湊くんの秘密。
うそ…だろ?
「え、あの…っ、何かの間違いじゃ」
「はははっ。間違いじゃないですよ。こちらもさっき会議が終わったばかりで。お電話遅れてしまって…」
「や、いや!!とんでもないです…っ。ありがとうございます!!!」
相手には見えもしないのに、その場で深く頭を下げた。
なんだよ、なんだよ…。
俺、主役…やってもいいの?
「主役、よろしくお願いしますよ?」
「ハイっ!よろしくお願いします!」
どうしよう。
どうしよう蘭。
社長…。慶太さん。
俺、やったよ。
「スケジュール等は後日事務所に送ります。目を通しておいて下さい」
「はい…。わかりました…っ」
スケジュールの話をされて、やっと実感が湧いてきた。