湊くんの秘密。




白地に茶色ドットのカーテンをサッと開けると。



窓から見えたのは…。



あたしに向かって笑う、湊くんだった。



笑顔が、キラキラしてる…。



「湊くん…っ」



あぁもう。

顔を見たら、余計に泣けてくる。



《ねぇ》

「なに…?」

《あの飴、ちょーだい》



はちみつ100%の飴。

まだいっぱいあるよ。



部屋の中に戻って、

飴と一言書いた紙を、また湊くんに向かって投げた。



『うわっ』と外から声が聞こえて、小さな飴は湊くんの手の中に収まった。



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