湊くんの秘密。
『それから、今くれた手紙も』
と言って、湊くんは笑った。
【本当におめでとう。 湊くん、大好き】
今日はたったこれだけなのに。
これだけしか書いてないのに。
暗い外からうっすら見える湊くんの笑顔が、まだ輝いて見える。
《もう寒いから部屋入りな》
「湊くんの方が寒そうだよ…息、白い…」
《ははっ。それもそうだね》
お互いにばいばい、と言って別れる。
もちろんあたしは、湊くんが見えなくなるまで見送った。
寒いから窓は閉めたけど。
改めて思う。
本当に湊くんを好きになれてよかった。