湊くんの秘密。
やば、なにこの可愛い子。
死ねる。
「湊くんがつけてたやつだから余計あったかいね」
ふふっと笑う蘭を見てると、ヘトヘトだけど、会えてよかったって心底思う。
「鼻真っ赤だよー、湊くん」
「寒いんだから仕方ないじゃん」
「じゃあーあたしの愛であっためてあげよう!」
スッと差し出された、茶色の箱に薄いピンクのリボンで綺麗にラッピングされたもの。
「練習のときからあげてたから、もう中身わかってるかもしれないけど…
今日が最高傑作!恥ずかしいから、家で見て」
俺のマフラーで鼻まで隠れてて、髪の毛がモフッてなってる蘭が…
可愛すぎて。
まだ人通りも少しあったけど…。
「ギューしよ」
「んー、なんで?」
「いいから。寒いでしょ、お互い」