湊くんの秘密。
バカって言われた……。
なにこれ。すっごい嬉しい。
「そうか、あたしはMだったのか」
「超今更な結論ですなぁ」
美菜子は今ハマってるマンガを読みながら、平然とした顔で言った。
そうか、Mだから、ドSキャラの大翔様を好きになるのか。
いや、でも、優しいキャラも普通に好きだ。
普通に少女マンガでも、キュンのひとつやふたつ、するし。
……。
………。
あれ………?
「わからん……」
「蘭の考えてることがわからん」
チーン。
頭のどこかで、鐘が虚しく鳴る音が聞こえた。