湊くんの秘密。



「蘭ちゃん」



ホームで電車を待っているとき、湊くんは不意にあたしの名前を呼んだ。



「…はいっ」

「視線が痛いなぁ。すごく熱視線感じるんだけど」



斜め後ろのあたしを振り返って、不思議そうな顔をした。


いや、だって…。

何でこんなにかっこいいんだろうなぁって、考えちゃって。



いつか美菜子と、みゅうくんがどうしてあんなにかっこいいか

について、真剣に議論したことがあるんだけど、結局…



【親の遺伝子がすばらしかった】



という結論で終わったんだよね…。



今美菜子とそんなことしたら、即効で『ノロケるんじゃない』って、

またマンガで頭はたかれそう。



< 71 / 339 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop