湊くんの秘密。
湊くんが注いでくれたお茶を飲んでいると、湊くんが奥の部屋から出てきた。
「これ。汚いけど」
アニメ放送分の7冊分。
なんだかあたしにとっては貴重すぎて、触るのもためらうくらい。
本当に、あたしが触っていいのかな。
主役のうちの一人だからか、表紙は何回も何回も読み込まれた跡があった。
とりあえず渡された7話の台本を受け取る。
「本当に…あたしなんかが見てもいいの…?」
「蘭ちゃんだから見せるんだけど」
真顔でそう言われて、ドキッとした。
だからって部分を強調した湊くんに、また嬉しくなる。