湊くんの秘密。
なんならその雑誌、透明の綺麗な袋に入れて、真空パックでもしてやろうか。
なーんて……。
さすがに言えない。
「湊くんの出てる雑誌は自分で買いたいのっ」
そう言って、無理矢理話を畳んだ。
「参ったな…」
その小声で言った湊くんの声は、あたしには聞こえていなかった。
「ね、湊くんは何で声優になりたいと思ったのー?」
「……ん。内緒」
「えーっ、なにそれー!気になるじゃんっ!」
頑張って問い詰めようとしたのに、また殺人的スマイルで、あたしは見事に殺された。
結局、理由は聞けなかったんだけど。
1日に2度も、湊くんの極上の笑顔を見れて、幸せだから……
いっか。
それは、また今度にしよう。