*RewindinG*
「じゃあ俺ちょっと行ってくるわ」


憲太は立ち上がってその集団に向かって小走りした。

距離が15メートルほどだったので向こうの声がうっすら聞こえてくる。


「ねね、椎葉さんだよね?」

「あ、えっと・・・石橋くん・・・だっけ?」

「そうそう、知っててくれたんだ」

「同じクラスだしね」


淡々と聞こえてくる二人の会話。


「今さ、椎葉さんたち暇?」

「え、何で?」

「俺の友達が椎葉さんに会いたいんだって」

「えー、私にー?」


少し甘ったるいような声の椎葉さん。

この声は前にも聞いたことがある。


「そこにいるやつらだよ」


憲太は僕らを指差して言った。


「まあ一緒に来てよ」


憲太は案内しながら椎葉さん他、を僕らのいる机までつれて来た。

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