*RewindinG*
そのまま僕がつれて来られたのは図書室だった。
古臭い本の匂いが僕らを包む。
「るーい、どうした?」
まだ俯いてる涙にもう一度そう問いかけた。
すると涙は顔をやっと上げた。
「あ、あのね・・・」
「ん?」
「えっと・・・こ、これ読んでねっ」
唐突にそう言って涙から手渡されたのは小さな紙切れ。
女子らしい柄も入っている。
それを僕が受け取った瞬間、涙は一目さに図書室を出て行ってしまった。
「・・・?」
「変な涙」
僕は涙の残像を少し名残惜しく感じた。
さっき涙が飛び出していった図書室のドアから、もらった紙切れに目をやる。
紙は半分に折られていて開かないと中に何が書かれているのは分からない状態だ。
"これ読んでねっ"
さっきの涙の言葉を思い出し、僕はその紙を開いた。