*RewindinG*
「・・・でも」


拗ねたような表情の涙。

少し意地悪をしてみることにした。


「じゃあさ」

「?」

「涙がそんなにこっちで寝たいって言うんなら僕と一緒に寝る?」

「え・・・っ!?」


涙の顔がみるみる赤くなっていく。


「どうするの?」


僕は涙の手を握って逃げられないようにする。


「や、えっと・・・っ」

「ねぇ、どうするの?」


僕は笑顔で迫る。


「べ、ベッドで・・・寝ます」


そうやって僕から解放された涙はベッドの枕に顔を押し付け不貞腐れてしまった。

その様子が可愛くも可笑しくて僕はくすくすと笑った。


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