ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
「……お前はチワワちゃうんか。」
「……もーえーわ。」
私は机に頬杖をついて、
ふうっと…ため息をついた。
由良にはわからん悩みやろな。
だって、なんだかんだ言うてもコイツは頭えーし。
(補習なんて関係ないし)
周りにはぎょーさん人がいるし。
(友達多すぎやねん)
頭も悪い、今だ一匹狼の私とは…何もかもがちゃうねん。
「アンタも…暇なやっちゃ。」
「………?」
私の相手してんの、アンタしかおらんで?
「悪いけど俺は暇人やないで?そちらさんと違ごうて彼女おるし。」
………。
「エッ、おるの?!」
「なんや知らんかったんか。それはそれは可愛いらしいチワワのよーな目ェした…学校のアイドル。」
「…………。嫌味や……、アンタ、今悪意の塊でトドメさしに来たやろ。」
「何でやねん。事実言うただけやろ。」
「…………。」
「…まあ、くじけず頑張りや~?休み前には楽しいイベントもあるやん?」
由良は容赦なく私の頭をぐしゃぐしゃっと撫でて。
男子の輪の中へと…入っていく。
「………。なんや、私ひとりだけ取り残されたみたいやん……。」
卑屈になる訳ではないけど…
学校て、こんなんつまらん場所やったかな……。
「………ん?」
おや?一体いつからだったのか…?
教室の入口から……、ちっこい女が、こちらをじっと…見つめていた。
少し垂れ目、
大きくて……つぶらな瞳。
「………おったわ…、リアルチワワ。」
私は男子と戯れる由良の元へと歩いて行って……。
「そこの小猿っ。」
奴の尻を…蹴りあげる。
「…なにすんねん!お前…、本気でシバいたろか?」
「おーおー言ってろ。見られてんで~?かわええ彼女に♪」
「……え?」
「あれと比べられたらわたしゃドーベルマンにもなるわな。他とイチャこかんと、はよ行ってやり?」
「………はいはい、わかったよ。」
彼女の姿を確認した途端、普段の威勢の良さを…一気にクールダウンさせて。
小声で話し出す由良。