ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
7月ももうすぐ終わろうとしているこの日……。
これといって、講習の合間にすることはなく…、
私はただ、暇を…持て余していた。
シャープペンをくるくるっと回してみる。
カシャン!とすぐに音を立てて。机の上へと…たたき付けられた。
………。
つまらんなあ……。
「……今…同点に追いついたってよ!職員室で先生達中継見てた!」
「マジ?今、何回?」
「8回裏っ!」
……………。
………………?
「……ちょ…、今のって、野球の話?!」
男子の会話に……
思わず、食いつく。
「…え、ああ……。野球部今準々決勝まで行ってるやろ?今、優勝候補相手に同点に追いついて……」
「ホンマかいな!…で、ウチの学校の攻撃は裏なん?!」
「裏やけど…、…ぶっ…、秋大言うてたけど、ホンマもんの狂犬やな。」
「え……。」
今一番敏感なキーワードを出しおった!
「…野球好きなんやてな、日向。今視聴覚室で観戦したいってお願いしよう思てたんやけど…、女子もいてると有り難いなあ…。日向も行くか?」
「……行く!補習どころやないし!うわぁ…、楽しなってきたなぁ…。あんがとー!」
「………。」
「ところで、名前なんて?」
「俺?江夏。」
「……………。」
「……え、何……?」
「神……、降臨……。」
グッジョブやで。
さすがは……神!!
「…………?」
「……行きましょう、江夏さん!!」
「……お~?」