ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)







さくさくと歩いて、




「……おっ、あったで、第一ポイント!!」




由良が突然……、声を上げた。




「何ナニ?」



メンバーがわらわらと集まって……、由良を囲む。



「『……このテープが張られてる区間に、自然物ではないものがいくつか隠れています。みんなで探して、いくつあるのか確認せよ。』やて。」




「……自然物で…ないもの?」





皆、目を凝らして…



じっとその場を注視しながら…歩く。




「………。日向……。」



「なんや、由良。」



「見てみい、お前の足元。」



「……。また蛇いてるとか言うんやろ?」



「ちゃうわ。ちゃうちゃう…。新種の…キノコや!」



「ん?」



私が足元に目をやると……、




「…………!!ホンマや……。」




のほほんとそこに佇んでいるのは……



今お流行りの、『なめこ』はんやないですか!



「栽培してもよろしいでしょうか!」



「幻のキノコやねん、他の奴らにも見せなアカンやろ。」



「了解!………は……っ!リーダー!命を狙われております!」


「…ナニィ?!」



「隊長に向かって銃を向けてる男が…葉っぱの上に!!」



「むむっ……!こいつは……、ジゲンさんやないかい。」



茂る葉っぱの間から…、


小さな指人形が見え隠れする。




「ちゅーことは、お仲間が潜んでる可能性が…!ルパァ~ン♪」



「ふ~じこちゃ~ん♪」











ラブな作戦はどこに行ってしまったやら……。




結局、やっぱり私の隣りにはちっこいオッサンがおって。



あーだこーだと突っ込み合いながら……



大いにはしゃぎまくったっちゅーワケや。






ちゃんちゃん♪♪







「………。いっこくらいわかりづらいとこに移動させたろ。」


あら…、由良さん、まだこのくだりは終わりちゃうねんね。





由良は私を手招きして…



悪戯企むガキんちょみたいにわろてる。



「そやな。木にぶらさげたろか。」




悪ノリして……



木の枝に、蔓でぐるぐる巻きにした銭形のオッサンを…吊す。





「……頭上注意やねんな、オッサンに逮捕されるわ。」





ウチらが…逮捕モンかもわからんなあ……?








< 36 / 169 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop