ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
ちょっと舌触りがごわつくカレーをペロリと平らげて。
片付けへと…入る。
由良が先陣きって鍋洗いへ出て、うちらは後を追うようにして…皿を運んでいった。
「秋大、どないしたん、その腕……。」
「…あ~、コレ?じゃがいもがここにダイブしてきたん。」
「…やけどしたの?」
「あー…、手当した奴が大袈裟なだけやねん。大したことないし。」
「……それって…、日向さん?」
「そうそう、ようわかったなあ。」
「さっきここでイチャついとったから…。」
「…は?アレのどこがやねん。恐ろしいこと言うなや。」
「けど、よう一緒にいるし…、彼女の名前もしょっちゅう聞いとるもん。」
「…なんや、ヤキモチか?」
「当たり前や。仲良すぎやもん!」
「…………。…ハタから見たらそー見えるんか。全然そんなんちゃうのになあ……。」
「……。アホ!秋大の鈍感っ!」
「…はあ?何でそうなんねん!」
なにやら、水場では…由良と香澄ちゃんが、言い争っとる。
珍しいこともあるもんやなあ……。
「今行くのも気まずいなあ…?」
アキラは足を止めて、二人の様子を…うかがう。
「そやけど…、ちゃっちゃと片したいやん?カップルの痴話喧嘩やし、行った所でどうせウチらなんて目に入らんよ。」
「「…………。」」
案外勇ましいな、千波ちゃん。
「…そやなあ、時間勿体ないし、気にせんと行こか。」
女性陣3人、こそこそと気配を消すようにして…水場へと向かう。
「…ほなウチ洗うから、アキラが泡流して千波ちゃん皿拭きして…流れ作業で行こ。」
じゃっじゃと水を流して…
こびりついたカレーを流す。
「あの人、秋大のこと好きなんちゃうの?」
「はあ~?天と地がひっくり返ろうがそれはナイ!」
ぉお……?
聞こえてるで、由良。なんや…修羅場か?
「じゃあもう口利かんといて。」
「無理言うな、同じクラスやし!」
……あらら…、浮気現場とか目撃されたんかいな?香澄ちゃんの思い違いやろうなあ…。由良に限ってありえんっちゅーに。