ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
香澄に告白されたのは…、2年に上がるちょっと前。
「可愛いからスキや。」
そんな、ちいと男のプライドが傷つく告白やったけど、
ちっこくて可愛らしい学校のアイドルに告られて…、断る理由もなかった。
「ええよ。」
迷わずソッコー返事した。
以後、仲良うやって来たつもりだけれど。
最近……、ぷりぷりしとる。
ぷりぷりしとると海老んなるって誰か言っとったなあ……。
そや……、日向か。
あいつも今頃浴衣なんぞ着てるんかな。
見物やなあ…、馬子にも…、いや、狂犬にも衣装ってヤツか。
「……ぷっ…」
「……?何わろてんの…?」
「ごめん、何でもないわ。」
女っちゅーもんは、わからん。心底…、わからん。
例えば香澄にしても、見た目はこんなんはかなげで可愛らしい顔しとるけど……、案外、ガツガツとしてる。
……に、対して……。
アイツは真逆やねん。
おっかない顔して、普段あんなに威勢いい癖して…
上手く友達つくれない臆病なとこあったり、口利かんくらいで泣きおったり、恋になやんで…相談してきたりする。
……乙女なヤツや。
キスのアドバイス…、今夜あたり効果あるかもな。
「……秋大?」
「ん?」
「さっきから何考えてるん?」
「え。」
………。アカンな。
ホンマ何考えとったんやろ。
それもこれも……
アイツのせいやねん。
今日の話した時、微妙な反応しとったん。
さすがに……、気づいてしもーた。
話でも…聞いてやると良かったんかな。