ちっこいラブやもしれんけど。(12/22完全完結☆)
「……ちょっと目ェ閉じてみ。」
「……?何でよ。」
「いーから。お前はナニも考えんと…、とにかく、動くな。何もするな。余計なことはせんでええ。」
「……?どっかで聞いたことある台詞やなあ…?」
……アホ丸出しやな。
口の横にケチャップは付いてるし、
おまけに俺に対しての警戒心ってモンは…ないんか。
素直に目ェ瞑りおった。
可愛いやっちゃ。
ちゅっ
……と。
口の端っこに…キスをする。
ぽとり、と。
砂の上に……フランクフルトが落ちた。
ゆっくりと目を開けた日向が……
驚いた顔してる。
「エ……?今、あの……?」
……テンパってんなあ…。
「ケチャップついとったで。」
「………あ、ああ…。」
「そや、忘れとったけど、お前にプレゼントあんねん。」
「……え?」
「ちょい待って。あっちに隠しとんねん。」
「………そ、そうなん?」
「取ってくるわ。」
「行ってらっしゃ~い?」
俺は逃げるかのようにして…公園の入口まで走ってきた。
「………。アカン…、危なかった…。」
へなへなとその場にしゃがみ込んで…、頭を抱えた。
人の女に手ェ出してしもた。
ちゃうねん、俺は…、見境なくこーゆーことできる男やないねん。
つまりは………、
多分…、いや、間違いなく……
奴を、日向小夏を……
好きんなっとるってことや。