ココロクスリ
ねぇ…誠。
あの頃、誠は幸せだった?
私は誠に何かを残せたのかな?
それは傷跡だったかな?
傷つけ合う事しか出来なくて―
体を求め合う事でしか繋がれなくて―
何かを口にすれば壊れてしまいそうで―
手を繋いでいてもすり抜けていくようで―
私達は、
不器用にしか愛せなかったね―
だけど―
大好きだったよ。
小さな頃からポッカリ開いた穴は
誠によって塞がれた。
だけど誠が居なくなって開いた穴は
誰が…
塞いでくれるの?
ねぇ?
誠―――