ココロクスリ
次の日は、真由さんは朝9時からデモに出かけると言うので一緒に起きて朝ゴハンをコンビニで買って真由さんの髪を巻き髪にしたりして見送った。
私も10時30分からと夕方4時からの2つのデモが控えてたから用意をして社長に声をかけてデモに向かった。
この日は、20歳の[タカシ]と23歳の[タケシ]というサブに会う事になっていた。
まずはタカシ。
待ち合わせ場所に行くと何故かスーツにサングラスで現れた彼はとても緊張してる様子だった。
何でスーツなのかを聞くと電話で展示会の話をしたからビシッと決めてきたと答えたので私は可愛く思いありがとうと伝えた。
喫茶店に入ってフロントトークをする。
タカシもアッサリ展示会に行くと言い最初から行くつもりだったし見てみたかったとまで言ってくれた。
また社長にトイレから電話をして展示会場に行き、ペパーリングとクロージングをしたらタカシは3万と提示してきた。
予想外だった私はキョドりながら昨日ユタカに言ったようにタカシにも指切りさせて社長の待つ受付に向かった。
キョドりまくった私を見て社長はかなり爆笑していたけどまた誉めてくれた。
タカシは115万のブライダルセットを購入した。
タカシは私がvividを辞めるまで手紙を交換したり新潟特産の新米を送ってくれたり何かと私を励ましてくれたし思い出深いサブになっていく。
タカシともプリクラを撮ってボーリングをして思い出を作った。
タカシもユタカ同様、最終日に契約書を持ってくると言ってくれた。
とんとん拍子に事が上手くいきすぎて私は逆に不安だった。
失敗はなるべく先にしておきたいし昨日と今日の売上で周りからのプレッシャーは凄いものだったから。
他の会社から社長に内緒で引き抜きの話が出るほどだったから異例の新人だったのだろうと思う。
だからこそ気が滅入りそうだった。
タカシと別れて会場に戻ると次のデモまで時間があったので社長とファミレスでゴハンを食べて受付に座っていた。