ココロクスリ

話し合いをすると決めた翌日、ヒデさんの家に行った。

初めて入る彼の部屋に緊張しながらリビングに通されソファーに座った。

1LDKのその部屋には物が無さ過ぎてモノトーンで統一された家具がより部屋を寂しくさせてた。


「シンプルな部屋。ヒデさんらしいね。」

私がそう言うとヒデさんは哀しげに笑った。

ミィちゃんが来るまでの間、私達は黙っていた。



―ピンポーン―



静寂の中、鳴り響いた音は始まりを告げる合図みたいに思えた。

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