【続】クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
「……だって、翼なのにさ」
「ん?」
「……私の、翼なのに」
……ああもう、恥ずかしくて死にそうだ。
こんなの子供だよ。かまってもらえなくて、不貞腐れる子供。
クリスマス一色の街。
クリスマス一色の店内。
クリスマス一色のカップル。
ただ、うらやましかっただけなんだ。
大切な人と、思う存分一緒にいられる人たちが。
今きっと、言い表せないくらいブサイクな顔をしているであろう自分。
恥ずかしさも混じり合い、翼に見られないように顔を伏せる。
少しの間のあと、次に翼の声が聞こえたのは私の耳元だった。