【続】クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
【side聖】
「で、もうエッチはした?」
「……ぶッ」
目の前で頬杖をついてニヤニヤ笑いながら、突然そんなことを聞いてきた要に飲んでいたメロンソーダを吹き出しかけた。
うん、決して吹いてはいない。
一応ここ公共の場……正確に言うと、熊谷さんの彼氏の三橋翼が働いてるカフェなんだけどな。
隣のテーブルで座っていた女の人二人組に、コソコソと何か言われているのを感じながら、時と場所を選べ、なんて思いつつ。
「……なに、いきなり」
「や、だからさ~。柚希ちゃんとエッチしたのかってこと」
「…………」
こいつ、もう隠す気ないな。
そばを通りかかった女の店員さんの笑顔を、一瞬にして真っ赤にさせていることに気付かないのか、この男は。
「怒るよ」
「ごめんなさいすいません申し訳ございませんでした」
置いてあったフォークを要に向けると即座に白旗を上げた。
勢いよく頭を下げたからか、テーブルで頭を強打している。