【続】クールな彼が好きすぎて困るんですが!!
「あっはっはっはっ!聖、慌てすぎだし!」
「だっ……」
だって。え、ほんとに?
「ウソに決まってるだろ~。俺がそんなに軽い男に見えるか?」
「えっ?」
「そういう大事なことは、生半可な思いでやっちゃいけないの。俺は先輩を大切にしたいから、自分の欲望だけでどうこうしようなんて思わない」
だから、俺はまだキス止まりだよ。
最後にそう付け足しニカッと笑った要。
そうだったんだ……なんだか少し、意外だったけど。
要は根は誰より真面目だから、理由はすごく要らしいなって思う。
大事にしてるんだな、スミレ先輩のこと。
「……要のそういう話、初めて聞いた」
「あれ、そうだっけ?あっ、てかお前、絶対今のこと先輩に言うなよ。恥ずかしいから」
「……フッ。はいはい」
幸せそうだな……。なによりなにより。
「……あ、でもキスって言っても深いやつはやってるけどな?」
思い出したように話す要に、またメロンソーダを吹き出しそうになった。