マイ フレンド

異変

もう10月になった。


3ヶ月も立つと、いろいろと変わるもので…俺と戸野は、何でも言い合える友達になって、荒谷ともよく遊ぶ仲になった。



でも…
相変わらず、俺はまだ慎也を忘れていなかった。

思い出すとツラくなる。




「食パンゲット!」

ほぼ10分で売れてしまう購買にある人気の食パン。
この日はダッシュで、荒谷はゲットした。


「うまい?」

「うめぇよ?食べる?」


自販機の目の前では、戸野と同じクラスの家吉と小松が立っていた。


「売り切れだね…」

と、小松。

「沙知美、明日だね。」




「どうした?」

俺は戸野に聞く。


「今日暑かったから…ジュース飲もうと思って。でも全部売り切れ。」

「…やるよ。」

俺は自分の持っていた、飲みかけのお茶を戸野にやる。


「……ありがとう…」


あげたのに飲まない。

「飲まねぇの?」

「あ…や、飲みます…」



俺が不思議に思ってると、荒谷が耳打ちしてくる。


「間接チューでしょ!…だから戸惑ってんだよ!」

あ…俺もすっかり忘れていた。

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