やっぱりそうだった
いつも、決して届かぬ20cm以上高い背中に、
きゅっと引き締まったウエストを見ながら
あたしは言の葉もなく、少なからず憧れを抱いていた
余りある男子の数から
どうして彼の背中に映る寂しげさを気にしたのかわからない
けれど、どうしようもなく惹かれては手を伸ばすことを制御できない
その度はっと瞬時に気づいて、空を掴み、腕を下ろす
この彼に対する気持ちは
ナンナノダロウ
これが焼き付くように、初めて視界から彼を見つけ出した瞬間の希望ばかりの印象だった