キミのウタ
グイグイと手を引かれ、隣の教室に押し込まれる



「どうしたの?燈真」



いつも、大抵みんなの前では穏やかにしてる燈真らしくない


「青っていった自分を呪ったね」



私を壁の方に追い込みながら自嘲的に笑う


「似合っていったじゃない…」



「似合ってるからだよ」




背中には冷たい壁の感触。目の前には白の学ランの彼氏…




「似合いすぎてて、俺がこまる。」




白くて大きくて、指の長いキレイな手を私の頬にすべらせながら悲しそうに笑った



「どうして…」




燈真が困るの?



ってその先は言えなかった…







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