キミのウタ
サヨナラ




はじめて見た、別れの言葉だった




燈真はいつも、またねって



言うから。



バイバイなんて言わなかった。




だから、初めて言われるサヨナラは



きっとほんとにサヨナラなんじゃないかって




いつまにか頬につたっていた雫と、



手紙には無数の雫が落ちた跡…




悲しいって涙を流すことできるくらいに私は君を思ってる



大切な手紙が濡れないようにそっとずらして、



涙を拭いもせずに、自分の身体を抱きしめた。
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