キミのウタ
「悠也、外でまってなさいよ。」




「いいよ、太郎。空気と思えばいいから。」




「空気か…」





太郎だけをしっかり見て、ピアノの椅子に座る




そっと深呼吸をして




そっと鍵盤に指を置く。




もう、何度も弾いたその曲を



私は静かに弾き始めた
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