恋する吹奏楽部

私は志摩 巡美(しま めぐみ)。
みんなからめぐって呼ばれてる三年トランペットです★
千穂が大好きな恋する乙女なのです♪
「千穂。」
「ん~?」
「千穂って一年の鶴巻さんと、トロンボーンの祈舞とどっちと付き合ってるの?」
「え、なんで?」
「いや、さっき千夏ちゃんと祈舞と鶴巻さんと千穂で話し合ってるの見かけちゃって。」
「そっか。今付き合ってるのは、ゆりちん。」
「そ、そうなの。」
「うん。」
「鶴巻さんすき?」
「うん。大好き。」
(なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで?なんであんな子が好きなの?大好きなの?私は千穂のことが大大大大大大大大大大だぁーーーい好きなのよ?千穂が鶴巻さんが好きな気持ちの200倍千穂が好き。鶴巻さんが千穂を想ってるのより1000倍千穂を想ってるのに。メアドも持ってるし、覚えてるし、生年月日も覚えてるし、身長が170以上あって以外に大きくてすごくスタイルいいし、体重42kgですっごく軽いのも知ってる。血液型も正座も、今日が何歳何ヶ月と何日かも知ってるし、千穂の今日の運勢も知ってるし、家の住所とか産まれた場所も病院も時間も、靴はまず左から履くのも、朝起きてまず千夏ちゃんに髪とかしてもらってるのとか、お母様は千穂のシャツを毎朝六時半にアイロンかけてるのも知ってるし、昨日奈緒ちゃんと32件のメールしたのとか、毎月22日に近くのコンビニで漫画買ってトイレ行ってるのも、歯を磨く時間も、お風呂入る時間も、朝家出る時間も、千穂の使ってる歯磨き粉も、昨日の夜一人でこっそり抜いてたのも、私、全部全部全部ぜぇぇぇぇぇんぶ知ってるのに。私の方が千穂のことわかってるし、鶴巻さんよりずうううううっと長いこと一緒にいたし、千穂の知らないあいだも千穂のそばでずーーーーーーーーーっと見てたし、机の下とかロッカーとか隠れてみたこともあるし、それでも気がつかない千穂のほわほわ加減も理解できてるし、私の方が鶴巻さんより胸も大きいし、スタイルいいし、髪も長いし、目もパッチリしてるし、毎日ケアも頑張ってて乙女なのに、私の方が千穂の彼女にふさわしいのに!!!!!なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんであの子が千穂の彼女なの!!!!!!???)
「千穂。」
「何?めぐ。」
「鶴巻さん可愛い?」
「うん!めちゃめちゃ可愛いよ!!!」
千穂の顔がパァっと明るくなって、すっごく可愛くなった。
盗撮成功。
「どんなとこが可愛い?」
「えー、細くてちっちゃいのにがんばってチューバ吹いてて、低音としてトランペットが輝くために全体を支えてくれてるのがすっごく可愛い。しかもすっごくかっこいい。」
「へぇーそうなんだぁ・・・。(絶対私の方が可愛い)」
「うん!」
「ねぇ、千穂。」
「ん?」
「××××しよ★」
「・・・・・!!?」
「いいでしょう?」
「めぐ、急にどうしたの?」
「鶴巻さんより私の方が経験も豊富だし、千穂のこと死ぬほどよくわかってるし、お願い。私の方が彼女にふさわしいしさ!!」
「めぐ・・・?」
「私の方が可愛いし、千穂が大好きだし、私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が私の方が・・・。鶴巻さんより千穂にふさわしいと思うの。だからお願い。本当お願い。私と結婚しよう★(ノンブレス」
「め・・・ぐ・・・。」
「志摩先輩・・・。」
「あれ、鶴巻さん。いたの。」
私と千穂の前にはいつの間にか教室に入ってきてた鶴巻さんがいた。
一年のくせに先輩の会話盗み聞き?
生意気。
私はちょっとムッとなった。
いままで大人しくて、ちょっと可愛げのある子かなと思ってたのにな。
「めぐ、でも僕たち愛し合ってるから付き合ってるんだよ?お互い、お互いが好きなとこがたくさんあるから。僕は完璧な子が好きになるんじゃなくて、ゆりちんが好きになったんだよ。」
千穂がそういったら、鶴巻さんが顔を真っ赤にして俯いた。
むっ。
「そっかぁ、そうだよねぇ。ごめんごめんw」
(じゃあ力ずくで奪えってことかな★)
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